周年事業終了後、実行委員会が真っ先に行わなければならないのが「周年事業の成果の分析と評価」です。継続すべき施策(周年事業の企画)と改善すべき施策を、それぞれ定着させる仕組みを検討します。また、その結果を取締役会へ報告し、経営改革などに生かしてもらえるよう提言します。
周年事業の成果は、下記のようにさまざまに生かすことできます。それぞれ自社の経営課題に適した生かし方を検討しましょう。
合併会社のA社は、「全社融合」をテーマに周年事業を計画・推進。アフター周年事業においてはその成果を活用し、実行委員会メンバー有志と人事部有志が「新風土づくりプロジェクト」を立ち上げました。全社融合を新しい企業風土として定着させるべく、インナーブランディング活動を開始しています。
「自社DNAの継承・進化」をテーマに周年事業を計画・推進したB社は、周年事業の記念式典会場で「B社の歴史と未来を伝える」と題した展示を行い、好評を博しました。B社はアフター周年事業の主要施策として、このときの展示物をコンパクトにまとめた「ミニ歴史ミュージアム」を設置。誰もが1日に2回は通る場所の「ミニ歴史ミュージアム」は、社員に「自社DNAの継承・進化」の重要性と、社員として誇りを日常的に意識づける有効なツールになっています。さらに社外からの訪問者にも自社DNAの特徴を発信し、社会的信頼性向上の一助となっています。
「モノづくり」をテーマに周年事業を計画・推進したC社は、会社を変える主要施策の1つに「経営理念改定」を掲げました。実行委員会は「経営理念改定チーム」を組織し、現行経営理念の問題点の洗い出しからスタート。最終的には全拠点で新経営理念浸透ワークショップを開催し、新経営理念の趣旨を説明しました。社員が共感できる新経営理念の浸透により、社内は以前にも増して活性化しています。
<まとめ>
アフター周年事業で肝心なことは、周年事業を通じて醸成された一体感やベクトルの一致、「会社を変える意欲」などを日常業務の中で継続・最大化させる環境づくりです。この環境づくりを怠ると、周年事業の成果は一過性のものに終わってしまうでしょう。
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