周年事業の準備は資料集めから開始するのが鉄則です。下記の周年事業調査に関する記事を参考に必要な資料を集めましょう。
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次に、集めた資料の整理・分析を行い、部内で周年事業準備の基本方針を固めます。この基本方針に基づき、社長をはじめとする役員や他部門の意見を取り入れ、具体的な準備案を練り上げていきます。
このステップを踏むことのメリットは、周年事業準備の基本方針を比較的迅速に決定できることです。部内で協力して資料を集めることで、スムーズなコミュニケーションを図れ、周年事業の準備に関する認識も容易に共有できます。
一方デメリットとしては、メンバーの意見が似通ってしまい、斬新なアイデアが生まれにくいこと、社員・ステークホルダー目線の意見が出にくいことなどが挙げられます。
以下の4点を押さえれば、基本方針が周年事業の目的から大きく外れることはありません。
周年事業の準備においては「何のために周年事業を行うのか」を踏まえ、コンセプトを明確化することが何よりも重要です。
コンセプトが曖昧な周年事業は、往々にして「多大な時間と労力、経費をかけたにもかかわらず何も変えられなかった」という結果になってしまいます。だからこそ、周年事業のコンセプトをつくるに当たっては「自社の企業価値をどう表現・発信するか」が大切になってくるのです。
第2のポイントは、周年事業のコンセプトを社内外に発信する際のターゲット設定です。BtoB事業を展開している企業が、一般消費者向けに企業イメージ広告を打っても意味がありません。大切なのは、社員、取引先、顧客、社会全般といったステークホルダーのなかで最もコンセプトを伝えたいのは誰かということ。それにより、コンセプトの発信の仕方は変わってくるのです。
周年事業のコンセプトとターゲットを決めたら、周年事業の戦略策定、すなわち周年事業を自社経営のどこに位置付けるかを決めるのが第3のポイントです。
従来型の謝恩重視の周年事業なら、販促イベント並みの準備と体制で十分でしょう。しかし、ブランディング戦略としての周年事業を目指すなら、全社を挙げた活動を組織的かつ長期的に展開することになります。それには中期経営計画レベルの「周年事業戦略」の策定が不可欠で、さらには経営トップをはじめとする経営サイドの積極的なバックアップも欠かせません。
どんなに優れた周年事業を準備・企画しても、社内で周年事業を成功させようという気運が盛り上がらなければ、周年事業の目的達成はおぼつかなくなります。
周年事業は社内横断型のプロジェクトチームが推進主体になるのが通例ですが、メンバー以外の社員全員が何らかの形で参加する機会がなければ、社内に周年事業推進のリアル感が生まれません。それでは社員の共感や自発的協力も得られないでしょう。
周年事業の準備から実行までのさまざまな局面において、コアメンバー以外の社員を巻き込む仕組みや環境をつくり、「周年事業のリアリティ」を現出する必要があります。
<まとめ>
前述した4つのポイントは、周年事業方針を決める上で重要な5W2Hです。
準備プロセスでの検討事項を、下記の形で文書にまとめ、周年事業推進関係者全員で共有しましょう。
周年事業準備の初期段階において、収集する情報の種類や基本方針決定過程は会社によって千差万別です。ただし、周年事業に成功した会社には共通の特徴があります。それは、周年事業準備の初期段階からメンバー全員が周年事業実施についての意識を共有し、互いに足りないところを補完し合うチームワークを大切にしたことです。
資料集めや基本方針の策定はチームで行うことで、ワンチームであるという意識を高めましょう。
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