周年事業において欠かせない主要企画の1つが「社史」の編纂です。社史といえば単行本の体裁をとるのが通例ですが、近年はこうした固定観念に縛られず、周年事業記念社内報の一部に社史を掲載する企業も増えつつあります。
こうした形態の社史には以下の3つのメリットがあります。
一方で、こうした事例はまだ少なく、参考にできるような社内報の入手が困難であることも事実。そのため、以下のような声も聞かれます。
以下、こうした悩みを解決する3つのポイントを紹介します。
周年事業主要企画の1つとして臨時増額された社内報の編集予算を元に、通常号に比べてどのくらいの増ページが可能か検討します。さらに通常号のコンテンツから、当該号限定で削除できるものを割り出します。これで「周年事業記念社内報」の、社史特別企画に充てられるページ数を決定できます。全体では通常号のページ数+αから2倍程度になるのが一般的です。
自社の歴史の列挙はできるだけ減らし、ターニングポイントとなったエピソードをクローズアップする構成にします。社史としての記録性より、周年事業の目的やコンセプトを重視し、メッセージ性の強い社内報の編集を目指します。これにより、1号限定とはいえ社員の記憶に残る社内報となり、社内報の価値向上にもつながります。
つまり、通常の社史のように、自社の歴史を網羅するのではなく、重要事項をピンポイントで取り上げる視点が重要なのです。
単行本形式の社史を編集する場合は、記録性が求められ、過去の自社関連資料を社内外から収集する必要があります。しかし、周年事業記念社内報の社史特別企画において重要なのはメッセージ性です。資料は社内報のバックナンバーから収集すれば十分。従って単行本形式の社史より短期間で発行することができます。
周年事業記念社内報には、次のコンテンツを盛り込むことがスタンダードになっています。これらのコンテンツを自社に適した形でアレンジするといいでしょう。
<まとめ>
周年事業記念社内報の社史特別企画には「特別な予算編成がいらない」「読まれやすい」といったメリットがある一方、比較的新しい試みであるため前例が見つかりにくいといったデメリットもあります。しかし、ページ数の確保、メッセージ性の強いコンテンツの選択、関連資料のバックナンバーからの情報収集といった方法を取れば、十分に編集することができるでしょう。
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