周年基礎知識

周年事業の推進体制とプロジェクト運営のポイント

 

1. 周年事業の推進体制

 

周年事業は、図のような社内横断型プロジェクトチームである周年事業委員会を立ち上げて推進するのが通例です。事務局は、稟議までの方針決定を行い、その後、企画立案・実行段階ではプロジェクト運営に徹します。

周年事業の具体的な施策の実行を担う周年事業実行委員には各部署からメンバーを選出するのも、周年事業推進体制づくりの通例です。

 

図1 周年事業の推進体制例

 

 

また、プロジェクト運営で事務局長が担うべき必須業務は次の5項目とされています、

  • ● 定例会議の開催・進行

● 周年事業の企画内容とコンセプトとの一貫性保持

● 周年事業プロジェクト進行遅延時の対策

  • ● 周年事業実行委員会メンバーのモチベーション向上対策

● 周年事業諸施策の適正性判断と予算付けの稟議

 

 

図2 周年事業の事務局と実行委員のメンバー選定事例

 

 

  • 周年事業プロジェクト運営のポイント

 

周年事業のプロジェクト運営と日常業務はかなり異なります。しかし、周年事業のプロジェクト運営で押さえておくべきポイントは、次の通りわずか2つです

 

  • プロジェクトチームの最終意思決定者を決めておく

通常事業では役職とその役割分担が明確です。どのレベルの意思決定は誰が下すのかも、自ずと明らかです。

一方、周年事業の場合は社内横断型の臨時組織なので役職と役割分担が不明確です。プロジェクトチームは「異能集団」の色彩が濃いので、既存の序列も役割分担の目安にはなりません。リーダー、メンバーなどの階層組織を形だけ整えても業務はスムーズに進まないでしょう。

したがって、プロジェクトの課題と業務範囲に沿って新たに役職と役割を設定する必要があります。さらに、周年事業は経営の根幹にかかわる事業でもあるので、各種検討事項や問題が生じた際の解決策は経営状況を参考に判断し、その決定の責任も果たせる幹部社員が必要です。

そのため、プロジェクトオーナー(プロジェクトの最終意思決定者)には、社長・専務取締役クラスが就任するケースが多いようです。

 

  • プロジェクトの運用ルールを事前に決めておく

周年事業は臨機応変に行動する局面にしばしば際会するので、ともすれば運用ルールが曖昧になりがちです。また計画がリーダーの頭の中にあるだけのプロジェクト運用では、チーム全体で問題の認識共有が図れず、臨機応変な行動は取れません。プロジェクト運営が混乱するのは必定といえます。

「どのようにして情報を伝達・情報を共有するのか」、「いつ、どこで、どのような形で問題意識の共有を図るのか」、「最終判断はだれがするのか」、「プロジェクト運営にかかわる文書の記録範囲と基準・保管方法」など、基本的な運用ルールは明確に決め、プロジェクトキックオフのときにはメンバー全員が周知しているようにしましょう。

 

<まとめ>

周年事業を実施する際、特にそれが初回の企業の場合、周年事業担当を命じられた社員は、通常事業におけるプロジェクト運営と周年事業のプロジェクト運営の違いの大きさに愕然とするケースが多いと言われています。しかし、本記事で解説した周年事業の推進体制と、プロジェクト運営のポイントを知れば、もう戸惑うことはないでしょう。自信を持って自社の周年事業を成功に導いてください。

 

 

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