周年事例

自社のDNAを見つめ直すきっかけをつくる JR東日本ウォータービジネス10周年記念事業

株式会社JR東日本ウォータービジネス
企画本部 安全品質管理室兼 企画部
川口 智洋様
営業本部 ネットワーク事業推進部
御舩 友樹様
株式会社JR東日本ウォータービジネス
設立10周年記念社史
B5サイズ40ページ

株式会社JR東日本ウォータービジネスは、JR東日本グループの飲料ビジネスを一元化するために誕生しました。設立から10年の歩みでは、自動販売機の開発、オリジナル商品の開発などの画期的な取り組みを展開。変革に挑み続けてきた10年をまとめた記念プロジェクトに込められた想いとは――。

設立当初の想いを
今一度立ち返るために

株式会社JR東日本ウォータービジネス(以下、JRWB)は、JR東日本グループの飲料ビジネスを担う会社。オリジナル商品の開発、グループ向け飲料の卸、エキナカを中心とした自動販売機事業を展開しています。

「2006年の設立当時は、JR東日本からの出向社員がほとんどでした。現在もグループ会社からの出向社員、中途及び新卒で入社したプロパー社員、JR東日本OBなど、多様な人材が共存する会社です」と語るのは、入社7年目にして社内最古参の一人と自らを語る川口さん。
「実は、だんだんと月日が経つうちに、設立の目的や想いが薄まりつつあることを肌で感じていました。

そこで、10周年の節目に、社員全員が会社の存在意義とビジョンを認識し、未来へとつなげていく働きかけをしなくてはならない…との考えから、記念社史と式典を開催するプロジェクトが発案されたのです」。

経営陣と現場の想いをぶつけ
プロジェクトの意義を問う

2016年1月、各部署から招集された組織横断型プロジェクトチームが立ち上がりました。最前線の営業部隊やバックオフィス部門など、幅広いメンバーが集結。通常業務では社内のシステム管理や電子マネーの加盟店業務を行っている御舩さんもその一人です。

「特に大変だったのは実制作を始める前。経営陣とプロジェクトチームの考え方を揃えることでした。プロジェクトチームの発想では、どうしても記念社史を作って取引先やお客様への感謝を示すという手段に重きを置いてしまいがちでした。一方、会社として求めるのは、「このプロジェクトは単なるアニバーサリーのお祝いではなく、中期ビジョン達成に向けて成長スピードを加速させるための重要な取り組みだ」というものでした。そのためには、どのような記念社史を作るかという具体的な話し合いがスタート。「メンバーで議論を交わし、社員が手元に置いて何か困った時に読みたくなるものを作ろう、という方向性が決まりました。

デスクに常備できるよう、B5サイズと小さめに。写真をたくさん配置した興味深いコンテンツを充実させ、JRWBのDNAをインナー向けに継承するバイブルというコンセプトになりました」。また、制作はプロジェクトチームがリーダーとして方向性を示し、全社員で制作する、ということをプロジェクトのミッションに明示。制作段階から社員全員が参画し、全員で作り上げるプロジェクトを目指しました。

手探りながらスタートを切り
想定以上の作業が判明

方向性の決定が4月、編集方針の決定が5月、そしていよいよ制作開始にこぎつけた頃には6月になっていました。
「記念社史の発刊、式典開催は10月予定でしたので、最初は“4ヶ月もある”と思っていました。ところが、実際にスタートしてみると、通常業務に上乗せして様々な作業を進めていくことになり、あっという間に“全然時間が足りない…”という状態になってしまったのです」。川口さんはこれまでにも会社案内制作などの経験があったものの、御舩さんは全く初めての経験。紙媒体や動画制作をすると言っても、そもそも何から始めればいいかわからない…という状態だったそうです。
「イメージをかたちにする部分はJBAさんに依頼できますが、その前に決定事項が山のようにありました。

たとえば記事の内容やボリューム、掲載順序、寄稿依頼の内容や期間設定、社内外の調整…。何とか決定した後も、とにかく思い通りには進みませんでした。十分な作業時間を確保できていなかったり、進行中に急きょ内容が変更されたりと、どんどんスケジュールが後ろにずれ込みました」。

また、年表作成に必要となる膨大な資料の在り処がそもそもわからないという問題も発生。JRWBは出向社員が多く、3年ほどで会社を離れてしまうケースが少なくありません。10年前からの歴史を通して知る社員は存在しておらず、誰に聞いてもわからない、誰に聞けばいいかもわからない…という状況に。まるで宝探しのように、情報や資料を集めていったそうです。「社内に残された膨大なファイルから、手探りで写真や情報を見つけ出し、事実確認する…というステップを踏むしかありませんでした。こうした作業は想定以上に時間のかかるものと心得ていただくと良いかもしれません」と、お二人は制作段階での苦労を語ります。

予期せぬ事態で滞る進行
後半は時間との戦いに

黄色ラインをクリックすると、実際の誌面をご覧いただけます。(pdfファイル)

何とか制作を進めていっても、思いがけないことは多々起こります。「稟議に上げた段階で変更点が多数発生。たとえば、決算データの綴じ込み化によるページ調整、掲載事項の変更など、大幅な見直しを迫られました」と、御舩さん。「構成やコンセプトの説明は事前に行っていますが、具体的化した段階で“イメージと違う”“もっとこうした方が良いのでは”といった意見が出るのは避けられません。その変更をも見越した余裕のあるスケジューリングの重要性を痛感しました」と、川口さんも振り返ります。

今回の記念社史では、改めてJRWB設立の意義や、これまでに育まれてきたDNAを未来へしっかりと継承していくという狙いがありました。「これまでの会社の歴史を知らないプロパー社員が、自ら歴代社長にインタビューするという企画を設定しました。同様に、ミネラルウォーターの“落ちないキャップ”を採用した担当者など、きなエポックとなったプロジェクトの関係者にも若手プロパー社員がインタビューを実施。当時の苦労や想いがどのようにして現在の事業につながっているのか、インタビューを通じて実感してもらうと共に、誌面企画として伝えようと考えたのです」と、御舩さん。そのため、あえて初対面のプロパー社員をインタビュアーに据えるなどの工夫も。この学びを記念社史に掲載するのはもちろん、しっかりと継承し、今後の事業に生かしていくことがこれからの課題だと、川口さんも語ります。

その他、年表では伝えきれない内容を盛り込んだ、オリジナル商品と自販機に焦点を当てた年表ページも作成しました。「『JRWBらしさ』を社員全員から募集し、宣言する社員登場ページなど、盛りだくさんの内容に仕上がりました。社員参加型記念社史というコンセプトに基づく企画でしたが、メールでの呼びかけだけでなく、事前に全社ミーティングで口頭説明をするなどの働きかけが大切だと感じました。ただ『参加してください』では、なかなか事務局の本意は伝えきれません。取り組みの意義や狙いを事前共有しておくことも、成功させるポイントだと思います」。

将来的な利用を見越した
汎用性の高い動画制作

通史は7つのDNAを切り口に構成
記念誌で集めた情報や写真を流用

記念社史と同時に、JRWBでは式典に放映する動画制作も行われました。
「自社の歴史を伝えるために、“7つのDNA”という切り口を設定。これは会社として非常に重要なポイントですから、記念式典での放映だけで終わらせず、その後の新卒採用説明会などでの使用も視野に入れた汎用性のある内容で作っていくことになりました」と、川口さん。

一方で、制作フローではやはり大変なことがさまざまにあった、と御舩さんは振り返ります。「この動画は社史と連動しているので、ある程度記念社史が進行してからでなければ制作を始めることができませんでした。とはいえ、記念式典には確実に間に合わせなければならないわけで、こちらもやはりスケジュールとの戦いになりましたね」。記念社史の進行と並行し、最終的にどのような動画に仕上げるか、具体的な方向性を決定。構成案はエクセルデータで固め、必要な資料や画像を収集する…というフローで進んでいきました。
「実際には簡易版の動画を作成し、役員チェックや手直しをはさみながらブラッシュアップを繰り返していきました。途中でコンセプトが変わり、アニメーションのデザイン変更、時間短縮など予期せぬ事態に見舞われつつも、何とか完成にこぎつけられました」。

10周年の一区切りの先に
未来へとつながる道を拓く

2016年10月、無事に10周年記念社史発行、そして記念式典開催が実現しました。さまざまな方面から反響が寄せられているそうです。
「新入社員が家族に見せたところ、非常に喜んでもらえた、との声があります。派遣スタッフやシニア社員からも高評価でした。特に、今回の肝でもある社長インタビューについては、これだけで終わりにせず、DNA継承のために今後も継続的な教育へとつなげていかねばと思っています」と、川口さんは今後の展望を語ります。動画についても会社説明会の待機中や、本社エントランスでの放映をしているそうです。

今回の記念社史、動画制作を通して、JRWB10年の歩みがかたちとなって結実しました。「このプロジェクトの意義を真の意味で達成するには、これからの取り組みが重要になると考えています。過去を振り返り、未来につなげていくにはどうすべきか。JRWBらしく進み続けていくにはどうすべきか、一人ひとりが考え、実践していけるよう、継続的な取り組みを検討していきたいと思います」と語る川口さんと御舩さん。一区切りを迎え、さらなる未来へと展望は広がっていきます。

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